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なぜ原発事故についての3つの重大発表について語られないのか? [原発]

この2-3日、ものすごいニュースが飛び込んでいます。扱いはとても小さいです。なぜでしょう。
右派フジも、左派朝日も、国営放送NHKも、ナベ屋読売も、中途半端TBSも(我らが京都新聞には控えめながら載っている)。電力については出せない。テレビ業界の本質なのでしょうか。

次の三つのニュースをあなたはどう考えるだろうか。

1つ目は「メルトダウン3連発」
2つ目は「福島第一の土壌汚染チェルノブイリ級」
3つ目は「関東地方の土壌に付着したセシウムは、過去の核実験による効果量を多くの場所で上回っている」

1つ目のニュース:メルトダウン3連発
ものすごい扱いが小さい。
バース、掛布、岡田の3連発より扱いが小さい。
政府、電力、保安院、原子力委員会、お抱え原子力学者すべて間違っていた、ということを証明するものだ。
もはや、マスコミが誰の間違いを指摘しようが、風説の流布ではなく、名誉棄損にも当たらない。
「言ってたことが間違っていた」と追求しようが「この人たちはわからずに言っていた」と批判しようが、だ。

2つ目のニュース:土壌汚染の濃度が一部地域でチェルノブイリ事故に匹敵
国の原子力委員会において『原子力発電環境整備機構フェローの河田東海夫氏は放射性物質による土壌汚染の濃度が一部地域でチェルノブイリ事故に匹敵するとの分析結果を示し、避難住民の帰還には「大規模な土壌修復計画が不可欠だ」と指摘した』というニュース。

原子力発電環境整備機構のHPによると、
「原子力発電環境整備機構(NUMO)は、高レベル放射性廃棄物(ガラス固化体)等の処分施設建設地の調査・選定から建設・操業・閉鎖等に至るまでの地層処分事業に取組んでいます。」
とのことです。

みなさん、よう聞いてください。発表された場所は「国の原子力委員会」ですよ。
これまで作為的とすら思える基準や、安全性の見解を出し続けてきた「国の原子力委員会」です。
そこで「高レベル放射性廃棄物の処理」に携わっている団体が選抜した方が発表された分析結果です。

百歩譲って、多少極端な意見だったとしても、被害が「それ以下ではない」ことを示していると想像するのが至極常識的ではないでしょうか。

今回の分析が「土壌を改良すれば回復する。また住める」ということなのか、「チェルノブイリ周辺のように、人間のいない楽園になる」ことを暗示しているのか。現段階ではわからない。

しかし、これが公表されたということは、かなりの深刻度であることは間違いない(委員会の信ぴょう性を強化するためだったとしても)。

3つ目のニュース:「関東地方の土壌に付着した放射性セシウムは、過去の核実験による降下量を多くの場所で上回っている」ことが近畿大学の調査で判明

これには絶望感すら覚えた。

私の世代(50年代~60年代産)は事故以来よくこういう話をする。
「おれらは、核実験全盛の時代に生まれ、その時代のものを食って育った。
おれらは、核実験時代程度の汚染までなら、この歳までなら生きてこれることをと証明する生ける検体や」
と。
これは自分たちや子供の世代が安全だと信じたい気持を支える「今日までを実証する証拠」だった。
しかし、これから先、証明するものがなくなった。自分たち以上に放射能が蔓延した時代を生きてきた世代はおらず(個人ではない。塊としての、あるいはサンプルとしての世代)、子供たちの世代、特に東北・関東地方の子供たちが経験する時代の事は未知の世界だからだ。

原子力推進学者や、保安院や、電力会社は言葉のトーンにこそ差はあれ、テレビでよくこんな逆切れをする。
「今のところ、推測の話です。だって、だれも原子炉に近づいて見てきたわけじゃないんです。危ないんだから仕方ないでしょう!」
何たる不遜な態度かと思う。

核実験も、チェルノブイリも私の体は耐えてきた。
人間はそれくらいの事で死なないのかもしれない。
しかし、「2回までは大丈夫」だったら、今回はだめかもしれない。
「過去に耐えた実績のある世代」はまだいない。
原子力推進学者風にいえば「誰も見てきたわけではない」ということだ。

「明日バタバタ人間が死に始める」のかもしれないし、「36500日後に死に始める」のかもしれない。
「36499日間は影響はなかった」としても、そこから先の未知の世界での可能性を消し去ることはできない。
原子力専門家たちは、「何の影響もない確率より高い」といっていることになる。
米を作るな、茶は飲むな、と彼らは言っているのだから。
未知の世界に入ったことで、「ただちに健康被害を起こす可能性」に言及できなくなった。

被災地の方には誠に申し上げにくいし、批難覚悟で書くが、今回「チェルノブイリ級」の土壌汚染が起こっていることが発表された以上、その近くでとれた野菜や牛乳を、「被災地救済の御旗」のために、自分の子供には食べさせられない。被災地の方も見合わせた方がいいと思う。
だれも安全が確認できる証拠を出していないのに、県も国も野菜を食べさせることばかり。
被災地の子供は実験台ではない。

子供の事を考えよう。

核実験の時代より、放射性物質が短期間に降り注ぎ、土壌はチェルノブイリ級に汚染された。
これを受け止めずに何の次の議論ができるのか。

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