谷垣講演「ヒトラーと橋下」

ヒトラーと橋下氏下層からの出現。
ナチ党と大阪維新の会の勃興。
独裁という言葉。
一地方政党に既存政党がおののく構図。

たしかに言葉だけ並べれば非常に似てはいる。
この構図を今まで自民党が、民主党が公然と口にしなかった方が民衆は不思議である。

たしかに言葉だけ並べれば非常に似てはいる。
しかし、ナチはその後過激さが嫌われ、何回と挫折し、政権獲得まで１５年を要している。
決して性急な暴力やクーデターのみで短期間に政権を乗っ取ったわけではない。
途中、大統領選挙でヒトラーは支持をのばしたが、民衆は大統領選で落としてもいる。
ナチの権力掌握は恐怖、策謀、工作の末のものではあるし、
最終的には前大統領の死去に乗じFührerを名乗ったものであるが、
それまでは「一応」議会政治の体を概ね形だけは整えている。

まあ、その後はご存知の通りであるが、
そこに至るまで、彼ら以外のありとあらゆる政治家、経済界が社会不安を取り除けなかった
ことも事実である。
大阪維新の会をナチと揶揄する既存政党に私たちの閉塞感を取り除く力が
あるのだろうか？

黒幕気取りの大物政治家、
相変わらず金主の利益誘導ばかりの旧体制政党、
政権抗争を党内でやって、内部分裂で何も決められない与党、
共産主義が一党独裁以外に存在しえないと誰もが知っているのに
相も変わらずコミュニズム＝正義という旗を降ろさない政党、
反米主義なのにmade in USAの憲法を変えないことが存在意義となっている政党、
宗教の組織票で成り立っている政党、
私たちの税金は彼らに政党助成金として大枚が支払われているのである。
彼らに支持すべき理由がなければ新たな政党以外に投票するしかないのだ。
既存政党が文句を言える立場か。

組織の体がおかしいだけではない。
国会での質問を聴けば、時代錯誤、利益誘導、思想の正当化、不正義の正当化、無知、世間知らずの議員が
あまりにも多いことに驚かされる。彼らにも報酬、歳費が支払われるのである。

国民の休日に新たに「国民議会の日」を定め、有権者に国会の答弁をしっかり見る機会を
義務付けてはいかがだろうか。
国会議員を見ていれば「ヒトラー」だけを悪者にする気がなくなるはずだ。