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サッチャー死す [政治]

マギー・サッチャーといえば、イギリスでもっともパンクロッカーたちの歌詞で攻撃対象
となった女性だと言えるだろう。
EXPLOITEDのLet's start a warが代表格だ。
フォークランド紛争で進軍した鉄の女は若い兵士を戦場へ送り込んだ。
マギーの顔写真はいろんなレコードジャケットに使われ、英国権力の象徴であった。

同じ頃アメリカではロナルドレーガンがアメリカの象徴だった。
レーガンは結果的にソ連崩壊前夜のゴルバチョフと軍縮で
接近することとなったものの、スターウォーズ計画等の軍拡、
中南米のゲリラ戦線への関与干渉など平和的な大統領ではなかった。
貧しい若者に容赦ない態度も強烈だった。
レーガンもまたパンクの標的、権力の怪物として描かれた。

この強力な2人の政治家は猛烈な保守の嵐を吹きこみ、左翼や労働運動、
ヒッピーカルチャーを押し流し、ソ連崩壊後「保守こそ勝者」という強力な保守
世界を作り出したと言っても過言ではない。

レーガン、サッチャーは経済政策を中心に再評価され、20世紀の遺産として
奉られつつある。サッチャーは映画にまでなった。
私の世代としては2人を大いに攻撃してきた世代であり、反面教師として
多くを学んだのだ、といいたいところであるが、世の中はさっぱり良くなる気配もない。
彼らの権力の時代こそが世界のどん底だと思っていたのに、世界の底はまだまだ
深いところにあるようだ。

まあ、レーガンもサッチャーもいなくなったが相変わらずろくでもない連中が仕切っていて、
我々の高齢者パンク時代が完全に終わったということだ。


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