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暴動 [正義]

日本は極めて個人的意見を公に表象するのが難しい国である。
政治、労働、社会、経済においてタブーは多く、「触れなば斬れん斬岩剣」
と言わんばかりである。
「あんなこというから・・・」と職場でも、近所でも、一族郎党でも馬鹿もの扱い、
さらしものにされる。

行動に対しても同じだ。
デモは極左、よくわからない学生団体、街宣車、と決まっている。
まともなデモ等見たことがない。

「国家転覆」でなくとも「統治の基本秩序の壊乱」を意図する群衆参加の暴動
を首謀したものは死刑、と法律に書かれている。
政府の圧政や、なんやかんやあったとしても、法律上は死刑である。
(ちなみに「騒乱」首謀の場合は10年以下の懲役である。
新聞では「暴動」がよく使われている。あれは法律上の解釈は「騒乱」なのか?)
被害者1人の強姦殺人より重いのだ。

フランスはどうもそうではないらしい。
別に、社会騒乱や、不法行為を認めているわけではない。
ものの本によれば
「憲法が保障する自由や権利を政府が侵害する場合、あらゆる形での抵抗は
すべての権利のうち最も神聖なものとなり、義務のうち最も絶対的なものとなる」
という条文があるらしい。(フランス語が読めないので直訳できないけど)
あいまいながらも国民から何かを突き付ける可能性を残す条文が憲法に
定められている(残してある?)のである。
人権は獲得したものという自負がフランスらしい。
政治とは関係なく「あるもの」として、「神聖」と呼び、不可侵を絶対化するのも
欧州らしい。日本で神聖などという言葉(あるいは神という字)を使った日にゃ、
「神とはだれか」だの「政教分離」だの「皇室支配の復興か」だの有象無象が
わき出して来るだろう。

欧州では暴動はよく起こる。ギリシャでも先日起こっていた。
そういった市民精神がそうさせているのか、単に粗暴なのかはわからない。
しかし、そういう何か目に見えて突き付けられる抵抗権が認められるから、
権力に対する抑止力、緊張となっているようでもある。

私たち日本人は高潔で穏やかだから、暴動がないのか、
それとも、憲法に認められていないからなのか、私は知らない。
ただ、暴動(法律的には騒乱?)がなさ過ぎて不思議だな、とは思う。ネタは山ほどあるのに。
別に、暴動をあおるのでも、欧州崇拝でもない。念の為。

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