変な反原発市民団体

先日、京都の町なかで、「子供を放射能から守る」名目の市民団体が署名活動を
していた。
京都へ高度の放射性物質を含んだ廃棄物を持ってくるな、という主旨だ。

高い放射能性質の移動や処理に慎重を期すべきだと思うし、できれば子供は
遠ざけたい。福井県に何か起こる前に、なんとかしたいと私は思っているし、子供の世代には
脱原発になることを切に願う一人だ。

しかし、だ。
間違ってたら申し訳ないが、確かこの団体、発足者だったか、発案者だったか、
旗揚げの中心にいた人は、東京から避難して京都に来られた、と報道されていた方
ではなかったか？

そこで、ウ～んとなってしまった。

そもそも、東京の電力を福島で作らせて、さんざっぱら恩恵に預かってきた人が、東京から
京都へ逃げてきて、自分が出したゴミが汚いから、自分が引っ越してきたところへゴミを
持ってくるな、といっている。この思考は受け容れ難い。
「京都へ持ってくるな」じゃなくて「自分の近くにもってくるな」じゃないか。
これまともな市民運動なのか？

そもそも、関西の原発依存率は50％を超え、発電量も東電とともに他の電力会社比突出して
いる。なぜ、そこへ引越して来て、恩恵を受けながら、こういう運動が出来るのか。不思議だ。

奴隷制度に当てはめると、こんな具合だ。
北部の奴隷反対の立場にありながら、奴隷を使っていた人が、奴隷の暴動から逃げて、
暴動から離れた安全な奴隷制度の恩恵を大いに受けている南部に移り住み、奴隷を
使いながら、奴隷反対運動をし、その上で自分には奴隷の暴動を近づけるなと言う。

矛盾だ。
東京に残り、東京電力管内で福島からゴミを引き取る運動をする方が矛盾がない。
首都でそんなことはできません、というんだろうけど。
それなら、東京にもってくるな、福島で何とかしろ、と東京電力の電気を使いながら
堂々と言ってほしい。京都でやる必要はない。迷惑だ。

こういう団体の実態が知らされることなく、東北に曲解した報道がなされたら
「京都はなんて連中だ」と思われかねない。これこそ風評被害だ。
この方が京都出身なら、しょうがない。風評じゃないから。
もし「京都」という言葉が宣伝に利用しやすい、という理由だけで使っている
なら最悪。

是非、お里か東京へ帰ってやっていただきたい。
私はこの署名には絶対にサインしない。
東北への同情心も、自分の責任の所在もこの運動から私は感じないから。

タグ：市民団体 放射性物質 放射能 廃棄物処理 署名運動